スタッフブログ

鬼の話

みなさん、今年は恵方巻きを食べましたでしょうか?
ちなみに、今年の恵方は「南南東」だそうです。

今年の節分は例年には無い「2月2日」でしたね。
いつもより1日早いため、恵方巻を食べ損ねたり、豆まきを忘れてしまった方もいるんじゃないでしょうか。
調べてみると、2月2日が節分なのは、1897年(明治30年)以来124年ぶりのこと。
ちなみになぜ2月2日になったのかは、以下の理由のようです

「1年=365日と思っている人も多いと思いますが、地球が太陽を回る運動=季節のめぐりこそが、真の1年です。1太陽年(地球が太陽を1周する時間)は暦の1年ではなく、およそ365.2422日=365日+6時間弱なのです」(国立天文台暦計算室)
この6時間弱という端数のために、立春の基準となる「立春点の通過時刻」は年々遅くなっていきます。4年経つとその累計がほぼ1日になるため、1日増やしたうるう年を作ることで、季節と日付が大きくずれていかないようにしているのです。

「このため、立春点の通過時刻も変動します。つまり、1年ごとでは1太陽年365.2422日と1年365日の差(約6時間)ずつ遅くなる一方、うるう年には4年前より少し早くなる、というパターンです。

この流れによって、しばらく2月4日の中に納まっていた立春が2021年には2月3日へ移り、その前日である節分も連動して2月2日へ移ったというわけです」(国立天文台暦計算室)
ウェザーニュースより(https://weathernews.jp/s/topics/202101/280115/)

今後私たちが生きている間に2月2日の節分は無いのかと思い調べてみるとどうやら4年後の2025年にも節分は2月2日となるようです。

節分の日には、豆まきをして「鬼を追い払い」、福を呼び込みますよね。
昔から「鬼=悪いもの」として考えられています。

昨年から老若男女問わず大人気の「鬼滅の刃」。
映画の興行収入は368億円を突破し、今なおヒットを続けています。
劇中では、大正時代を舞台に主人公と仲間たちが、鬼と化した妹を人間に戻すために、「鬼」と戦う姿を描いています。
鬼滅の刃と同じく週刊少年ジャンプで連載されていた「約束のネバーランド」も人間を食べる「鬼」と主人公たちが戦う物語です。
身近なお話では「桃太郎」にも退治されていましたね。
鬼を題材にした漫画やアニメ、神話伝承はたくさんありますが、共通するのは鬼=怖い、悪い、etcといった負のイメージです。
これはどこからきたのかと思い、鬼について調べてみました。
元々は「死霊」を意味する鬼が6世紀後半に中国から日本に入ったとされており姿かたちの見えない畏怖のイメージがあったようです。
「おに」は「おぬ(隠)」が転じたもので、姿が見えず、この世ならざるものであることを意味するとの一説もあります。

民族的な話になると、鬼女・紅葉(もみじ)が平維茂(たいらのこれもち)に退治される、長野市戸隠山の「紅葉伝説」というお話があったりと、やはり鬼=悪者のイメージがあるのですが、どうやら鬼を信仰している地域も日本にはあるようです。
鳥取県伯耆町(ほうきちょう)では、村を守った「強い物」として鬼を崇めていたり、青森県の岩木山では鬼の善行に感謝して、神社の「神」として鬼を祀っているなど逆に、鬼が悪霊を追い払い、人に幸福をもたらしてくれる存在と考えている例も少なからず見られます。

鬼滅の刃では心優しい鬼が出て来ましたね。
鬼になりたくてなったわけじゃない、人間を傷つけたいわけじゃない。
そんな鬼もいました。いつも悪者扱いされがちな「鬼」ですが、鬼=絶対悪という固定観念を捨て、たまには鬼の気持ちになってみるのもいいかもしれません。

 

by,A.S

TOP