砂の器(松本清張)
久しぶりに須坂駅前にある書店に寄った。
特別に欲しい本があったわけではない。ふらっと立ち寄っただけである。駅前にある割に品揃えは良くない。普段はあまり利用することのない書店である。
たまたま目にとまった本を手に、レジに向かい勘定をしているとき、レジ台に陳列されていたあるものに目が止まった。
黒いベースに黄色でデザインされた装丁に『砂の器』とある。
松本清張の同名の小説のDVDであった。
橋本忍、山田洋次脚本、野村芳太郎監督による1974年の作品だ。
この映画は原作とは随分と内容が違う。全く別物と言っていいかもしれない。
加藤剛、丹波哲郎、森田健作、緒形拳、島田陽子、加藤嘉といった往年の名優が名を連ねている。(渥美清も出ているよ)。
前半は二人の刑事が、殺人事件を追いかける展開。
後半は捜査会議、コンサート、父子の遍路の3場面を同時進行するという展開。
推理小説というより不幸な父子と、それを取りまく人々の人間ドラマと言える。
松本清張本人がこの映画を見て、『小説では絶対に表現できない』と絶賛し、『この映画は原作を超えた』と言った名作である。
(父子の遍路の春の場面は更埴のあんずの里で撮影された。)
何度か映画を見ているが、改めてDVDを楽しもうと思っている。
これから来年の夏にかけて、清張作品のDVDを10作品発売して行くと言う。次回は11月に『ゼロの焦点』。こちらも楽しみである。
by K.Terasawa
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